ネットショップを運営するうえで、必要不可欠なバナー画像の制作ですが、皆様はどのような観点から「訴求力の高いバナー画像」を制作されているでしょうか?
バナー画像を作る際には、より魅力的で“キャッチーな言葉”で、ひきつけることが必要で、例えば、食品の場合では「厚切り」「とろける」など商品の状態が伝わるような表現がよしとされています。奇をてらった画像や、おしゃれ感抜群の画像など、素材にも気を配りたいところですが、こちらでは、“文言”の一工夫を取り上げたいと思います。
セールスのテクニック 「緊急性」
セールスのテクニックの一つとして、「キャンペーン」や「タイムセール」と謳うことで“今だけお得”と煽る方法があります。この緊急性を煽る手法は、古くからセールスの場で行われている常套手段で、いろいろな会話やCM、訪問販売などでもよく使われています。
デパートなどのポップに「当店人気商品 限定100個販売中!」 と書かれていると、なんとなく買いたくなってきませんか?「早くしないと売り切れる」と思わされてしまうのは、この「緊急性」によるものなのです。
ちょっと思い出してみてください。 ピンポーンとセールスマンが家を訪問してきて、「今日だけ」「今決めていただけたら」と、通常価格とは異なる格安の金額や好条件で、その場で「商品の購入」や「契約の締結」を即決させようと案内されたことがないですか?
そのような場面で、案内された商品を少しでも欲しいと思うなら、「今でないとだめ」が条件なので、その場で購入しなければ、チャンスを棒に振る形になります。
このように、とにかく「緊急事態」「今じゃないとダメ」と煽ることで、正常な判断力をなくさせる効果が高いので、古くからセールスの場でよく利用されています。皆さんも、今日からしっかりと、このテクニックを認知して、ご自身のバナー制作に取り入れてみてください。
ところで、この緊急性を悪用し、たくさんの人をだましている詐欺があります。それは「オレオレ詐欺」です。「息子がチカンをして、示談金が必要」「このままでは、会社をクビになる」「今すぐまとまったお金が必要」と緊急事態で一気に畳みかけて、正常な判断をさせずにお金を振り込ませてしまいます。
以上のことからわかる通り、用心している人ですらやられてしまうほど、緊急性というのは、強い効力をもっています。
有名サイトのバナーに隠されたテクニック
こちらは、とある有名サイトの広告バナーですが、ここにテクニックがいくつも隠されています。
・飛び先ページのすべてが対象商品になるように、商品画像が入っていない
・対象商品を見せないことで、自分の欲しい商品があるかもと期待させる
・「今だけ」「売り切れ次第終了」「今すぐチェック」と緊急性をあおっている
・「毎日更新」と入れることで、今はお目当てのものが無くても次回のチャンスを謳って再び足を運ばせる要素を含んでいる。
ネットショップの有名店舗さんともなりますと、自分の世界観・売るためのテクニックを持ってらっしゃる場合が多いので、 “商売人”としての視点で、有名店舗さんを訪れて勉強させてもらうようにしましょう。特におしゃれ感やデザインは、インスパイアされやすい部分ですので、どんどん良いものを見て回って、ぐんぐん吸収していってください。
キャッチコピーと説明文
バナー画像で大切なのは、パッと見て理解しやすいかどうかといった点になります。商品をよりよく見せるために、ついつい説明が長くなりますと、読むまえに、読む気がそがれてしまいます。その為、パッと見て「読むのに時間がかからない」と思わせるよう、一つの文章は、あまり長くなりすぎないようにまとめて記載する必要があります。
キャッチコピーやタイトルに迷ったら、端的に伝えることを意識するようにしてください。
キャッチコピーは「短い説明文」という認識を持つ方も多くいますが、それは誤りで、「商品の特長」を一目瞭然にして、ユーザーの心をつかむために表記するのがキャッチコピーとなります。
~キャッチコピーを決めるときに意識したいポイント~
・使いやすさ・わかりやすさ(簡単に、すぐに、誰でも)
・量や大きさ(多くの、いっぱい、3大機能、200%)
・お得感(今だけ、激安、〇〇%off)
・信頼感・安心感(日本製、創業〇〇年の実績、〇〇も推薦する)
・限定感(当店のみ、今だけ、朝積み)
書く内容が決まったら、タイトルや説明文ごとに、フォントの種類や大きさを変えて、実際に配置してみましょう。素材画像に対して、文字の座りが悪い時には、日本語から、英語にしてみたり、ひらがなをカタカナに変更してみるのも一つの手です。
スタイリッシュさを強調したい場合には、英語でタイトルを大きく表記して、下に小さく日本語の説明文を添えてみて下さい。それだけでも、お洒落で、まとまって見えるようになります。
さいごに
いかがだったでしょうか?まだまだ他にも様々なテクニックがありますが、まずは、こちらの記事で触れている点を抑えて、バナー制作を行ってみてください。訴求力が大きく変わるはずです。