Yahoo!ショッピングで低評価率が0.3%以上になった店舗の末路

2013年の「eコマース革命」を打ち出して以来、大胆な戦略をとって高い成長率を続けているYahoo!ショッピングですが、出店店舗のクオリティを高めてより多くの人に利用してもらうための施策である「低評価率」についてご存知でしょうか?

今回は店舗運営で絶対に気をつけなければいけない「低評価率」についてと「違反ライン」にならないためのポイントをご紹介します。

低評価率とストア低評価率検索反映

Yahoo!ショッピングでは、商品を購入したお客様による店舗のサービス評価を「ストア評価」として5段階で表示しており、「低評価率」は以下の式で求められます。

過去60日間注文に対してついた低評価件数 ÷ 過去60日間の注文数 × 100 = 低評価率

※「低評価」はストア評価における「星2(悪い)」と「星1(非常に悪い)」です。

また、「低評価率」が規定以上となってしまった場合、Yahoo!ショッピング内の検索結果およびカテゴリリストページの「おすすめ順」の商品表示順位が最後尾まで低下(ストア低評価率検索反映)してしまいます。

通常ライン 警告ライン 違反ライン
低評価率 0.2%未満 0.2%以上 低評価率が0.3%以上で
かつ
低評価が5件以上
商品表示順位 変動しません 変動しません  ストア内全商品の表示順位が検索結果およびカテゴリリストページの「おすすめ順」の最後尾まで低下します。

※上記は2018年1月時点の基準値です
※集計は1日1回、深夜〜早朝に実施され集計後、基準値に従って、検索順位に自動反映されます(低下または低下解除)

ということは最悪、60日間も「おすすめ順」が最後尾になってしまうということになり、圧倒的に露出が減り、店舗の売り上げに大打撃を与えることは明白です。

例えば[レディースファッション] – [トップス] – [シャツ、ブラウス] – [ノースリーブ]というカテゴリでは150ページ目の3000件までしか表示されないため、最後尾になってしまった商品は実質「おすすめ順」では表示されなくなってしまいます。

低評価の原因

それでは実際に低評価の原因を見てみましょう。

今回、Yahoo!ショッピングの「人気売れ筋商品デイリーランキング」の1位から10位までの商品に対して投稿されたレビューで星1または星2だったもの10件を上からピックアップし、その原因についての統計をとってみました。

  1位
(食品)
2位
(電化製品)
3位
(食品)
4位
(電化製品)
5位
(ギフトカード)
6位
(食品)
7位
(タオル)
8位
(水)
9位
(食品)
10位
(食品)
合計
商品の品質に関する不満 6 9 5 8   5 10 4   50 
配送の不満 3   5   3     1 8 27 
店舗対応への不満       1 5     4   11 
商品が写真と違う   1       5   1 1  
商品説明不足 1     1 2          

※ココカラ編集部調べ

第一位:商品の品質に関する不満

低評価の理由第一位となったのは「品質」に感する不満でした。食品の場合は味や匂いに関すること、電化製品の場合はすぐに壊れたり正常に動作しなかったりすると直ぐに低評価へと繋がります。品質に関しては感じ方に個人差があるため

対策としては、商品ページには特徴だけでなく、ウィークポイントやお客様に誤解されやすいことがある場合は商品ページにしっかりと明記し、購入前に認識してもらうことが重要です。

フルーツ、野菜、食料品部門の年間ベストストアである「くらし快援隊」様では、商品の説明で「果肉に小さな割れ・空洞なども見られますが、このボリュームに免じてお許しください。この大きさはかな〜りレアです!」とボリュームに対する裏返しであるという表現をすることで、単なるウィークポイントではないことをアピールしながら問題点がある可能性を説明しています。

第二位:配送の不満

第二位は「配送」への不満です。お客様は購入したら数日で届くのが当たり前と思っている方が多く決済が済んでいることも多いので、ご自身で想定している「これくらいで届くだろう」という期日を過ぎると一気に不信感を感じてしまいます。商品ページにおおよその配送日を記載するのはもちろんのこと、もしなんらかの事情で遅れたり変更がある場合は、すぐに謝罪とともにご連絡することが大切です。

また、現在の配送予定日を常に表示するシステムを利用することも対策の一つとなります。

参照:楽ロボ 最短出荷日表示機能

第三位:店舗対応への不満

第三位は「対応」への不満でした。何かお客様の想定と異なることが起こった場合、まずは購入店舗に問い合わせをするわけですが、そこで大事なポイントがあります。

  • 返信をなるべく早くする
    反応が遅くなればなるほどお客様は不信感と不満が高まるので、まずは一報をなるべく早く返すようにしましょう。
  • 事実確認をしっかり行い、誠実な対応を行う
    まずは事実確認をしっかり行うことが重要です。その上で店舗側に不備がある場合は誠実な対応をしましょう。
  • Tポイントの行方
    お買い物時にTポイント(特に期間限定ポイント)を使用してお買い物したのちキャンセルをした場合など、Tポイントがどうなるかというのはお客様は大変気になります。もし店舗ではわからない場合は速やかにYahoo!ショッピングの担当へ連絡し、確認をしてお客様へご説明を行うことが重要となります。

第四位:商品が写真と違う

第四位は「写真と違う」ことへの不満でした。ネットショッピングにおいて、商品写真はお客様が商品のことを知る重要なファクターの1つです。最近ではデジカメやスマホで手軽に撮影を行うことができるようになりましたが、残念ながらなかなか「色」や「質感」などを正確に表現できている写真は少ないのが現状です。

商品の魅力を引き出し、さらに正確に「色」や「質感」を表現するためには相応の機材を用意し、練習しなければなりません。

商品写真はネットショップ運営を行う上でどうしても必要なことなので、ご自身でスキルを磨くのが一番ですが、

写真撮影だけに集中するわけにも行かないので、現実解としてプロに依頼するのも一つの方法です。

参照:プロカメラマンによる小物写真撮影

第五位:商品説明不足

第五位は「商品説明不足」でした。ネットショッピングをするお客様にとって写真とともに商品説明は、商品のことを知る重要なファクターです。商品の特徴はもとより、誤解されやすいことや配送、お支払い、注意点などお客様に購入前に知っておいてもらいたいことはしっかりと明記しておくことが重要です。

また商品説明は文章だけでなく画像も織り交ぜて説明することで、よりお客様に対し商品のイメージを正確にお伝えすることができるのでおすすめです。

参照:ランディングページ制作サービス

さいごに

いかがでしたでしょうか。お店を評価することはお客様の権利ですが、中には店舗に非がない場合もあるかと思います。Yahoo!ショッピングでは今後、そのような低評価に対し、除外を申請できるような機能が追加されるとのことです。

しかし、まずは低評価をされる原因を作らない、原因が発生してしまったら誠実に対処するということを行なっていけば「違反ライン」に該当してしまうようなことはないはずですので、ポイントを抑えた運営を行うようご注意いただければと思います。